愛着のある家を手放す際、「できることなら高値で売却したい」と思う人は多いでしょう。今回は、大切な家を高く売るために売主がするべき工夫をご紹介します。
不動産を少しでも高く売りたいのであれば、売主自身も積極的に関与しましょう。
1.物件の関心を集める広告戦略の工夫
不動産売却において広告戦略は非常に重要です。どのようなターゲットに、どのような方法で広告を展開していくのか。不動産会社の戦略を確認しながら、売主もできる形で協力していきましょう。
近年はネット広告が主流のため、物件の魅力をダイレクトに伝えるキャッチコピーと写真の選定が不可欠です。売主もチェックし、ターゲット層に適しているものになっているかよく確認してみてください。たとえば、ファミリー向けの物件では「スーパーや公園まで徒歩5分」「食洗機・床暖房あり」などのコピーをよく見かけます。
他にも「庭やガレージでBBQやプール遊びできる」「キッチンから洗濯室までの動線が良く、家事がスムーズ」など、売主だからこそわかる物件のアピールポイントがあれば積極的に提案しましょう。
ま一目で物件の印象を決める写真も重要です。シンプルで清潔感のあるインテリアに見えるよう工夫しましょう。個性的な家具や柄物のカーテン・ラグなどは万人受けしにくいため極力避けてください。また「眺望良好」というコピーがありながら、魅力的な写真が少ないケースは意外とあります。過去に撮影した“とっておき”の写真があれば、不動産会社に提供してみてください。
2.物件の価値を高める内装の工夫
内装の印象は物件の価値を大きく左右します。清掃はもちろんのこと、整理整頓やインテリアの見直しも効果的です。清掃については、まず水回りの汚れやカビをできる限り除去します。また、家庭特有の匂いが残らないように消臭・換気を徹底することも重要です。
家の第一印象を決める玄関の清掃も必須です。丁寧に掃除し、靴はすべて靴箱に収納し、不要なビニール傘は処分するなどして、物を極力置きすぎないようにしましょう。なお、内覧時には、必要に応じてクローゼットや押し入れ、キッチンの引き出しなども見せる必要があります。この機会に不要な物は極力処分しておき、「見せてもよい収納」を心がけましょう。
そのほか、インテリアを簡単にランクアップできるアイテムには、花や観葉植物、アートがあります。リビングや玄関の対角線上にこれらのアイテムを配置すれば、部屋の印象をおしゃれに演出できるでしょう。
なお、引っ越し後に売却する際、カーテンや照明を簡素にしてしまう家がありますが、薄暗い部屋はそれだけで印象が暗くなるため要注意です。昼間はレースカーテン等で日光を採り入れ、夜は暖色系の電球で柔らかな空間を演出しましょう。内覧の時間帯に応じて、照明や窓の明かりを適宜調整してください。
3.好印象を与える内覧の工夫
内覧は物件売却の可能性を高める絶好の機会です。内覧の約束を1回失うことは、売却のチャンスを1回失うことを意味します。購入希望者のスケジュールは基本的に最優先し、内覧希望は極力断らないようにしましょう。特に土日祝日と平日の夕方は希望が集中しやすいため、売却活動中はできる限り予定を空けておいてください。
購入希望者は、当日に複数の物件を内覧することがよくあります。必要な情報は事前にまとめておき、すぐ提供できるようにしておきましょう。提供する情報としては、近隣のスーパーや病院・学校の情報や生活環境、物件のおすすめ機能や設備の解説があります。メリットだけではなく注意点もあれば、事前に説明しておくことで信頼性が高くなるでしょう。なお、内覧の時間は多少前後するものです。余裕をもって来客を待ちましょう。
購入希望者の中には、以前の住人の気配や生活感があることを苦手としたり、購入のプレッシャーを感じたりする人もいます。また、質問にうまく答えられるか不安という売主もいるでしょう。このような場合には、不動産会社を通して立ち会いをどうするか事前に相談してみてください。中には、売主は立ち会いせず、不動産会社主導で内覧を進めるケースもあります。
高く売るためにしてはいけないNG行動
物件をより高く売るためには、「もっとも高額な査定を提示した不動産会社を選べばよい」と思う人がいます。しかし、査定額=売却額ではありません。査定額が高いからといって、その価格で売却できる保証はないため注意しましょう。
重要なのは不動産会社の実績や口コミ、広告戦略です。過去に類似の物件で売却実績はあるのか、具体的にどのような売却活動を行っているのか。口コミやSNSなどでの評価も確認したうえで、信頼できる不動産会社を選びましょう。
なお、査定額が適正価格かどうかを判断するためには、ご自身でもある程度物件の相場を確認しておく必要があります。下記のサイトで売却物件と類似の物件の取引情報を検索し、実際にどのような価格で売却できているのか、「成約価格」を確認してみてください。
相場の調べ方は、こちらの「売却時の要チェックポイント3つ」でも解説しています。あわせて確認してみてください。
まとめ
同じ家でも、魅力的な写真とコピーがあれば、より多くの内覧希望者の目に留まります。
また、きちんと清掃・整頓された空間におしゃれなインテリアと暖かな光があれば、それだけで好印象を与えます。本格的に売却活動を始める前に、清掃や整理整頓、インテリアを工夫しておきましょう。
「これから売る物件にお金をかけるなんて」と抵抗を感じるかもしれませんが、カビ取り剤や芳香剤、観葉植物や花などは数千円程度で購入できます。照明も1万円以下でさまざまな調光ライトがあります。できることからやってみてください。
ただし、いくら部屋を片付けておしゃれな空間を作りあげても、内覧調整がスムーズでなければ売却には結びつきません。活動期間中は極力予定を空けておき、購入希望者のスケジュールや希望にあわせて柔軟に内覧できるようにしてください。
仙台市周辺で不動産売却をお考えの方は、弊社ホームセレクトまでお気軽にご相談ください。売主様の希望によりそい、物件価値を最大限に高めるための売却活動をお手伝いします。