家が売れない!時の原因は主に以下3つに大別されます。
▼家が売れない理由
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この原因別に下記の8つの対処法を実践することで、今よりも家が売れやすくなる可能性がグッと高まります。
▼家が売れない時にすべき8つの対処法 不動産会社の売り方に問題があるケース 内覧準備に問題があるケース 家に需要がないケース |
さらに対処法だけでなく、家が売れないからと言ってするべきでない対処法もあります。
自己流の対処をして、買い手を遠ざけてしまわないためにも、NG行動を知っておく必要があるのです。
そこで、本記事では以下の内容をご紹介します。
▼本記事の内容
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本記事を読むことで、売れない家が売れるようになる具体的な方法を知ることができ、対処法を実践できるようになります。
ぜひ最後までお読みください。
目次
1.不動産会社の売り出し方に問題がある場合にやるべき4つの対処法
内覧者数が少ない場合は、不動産会社の売り出し方に問題がある可能性があります。
不動産会社の売り出し方に問題がある場合にできる対処法は以下の通りです。
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それでは詳しく見ていきましょう。
1-1.掲載広告の内容を見直す
掲載広告の内容を見直すことで内覧者を増やせ、売れる可能性が高くなります。
広告は物件の購入を検討するファーストステップです。
一度内覧をしてみたいと思えるような物件の魅力を、広告を通して伝えられていなければ、購入を検討してもらうことも、内覧を希望してもらうこともできません。
以下の内容のいずれかに当てはまるかどうか、まずは広告を見直しましょう。
そして当てはまる項目があった場合は、これからご紹介する方法で掲載広告を修正してもらえるよう、不動産会社に依頼しましょう。
▼掲載広告を見直す際のチェックポイント
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それでは掲載広告に問題があった場合の対処法について、詳しくご紹介していきます。
1-1-1.周辺環境の写真ばかり載せている場合は、部屋や設備の写真の枚数を増やす
家の内観よりも、近所の公園やスーパーなど、周辺環境の写真ばかり載せている場合は、部屋や設備の写真の枚数も増やすようにしましょう。
周辺環境について記載することに問題はありませんが、内観の写真が少ないと何か問題があるのではないかと買主が感じてしまい、物件に対する興味が薄れてしまいます。
以下のポイントを押さえて、部屋の雰囲気や設備の内容を明確に伝えられるように写真を撮影しましょう。
▼部屋の雰囲気、設備内容が伝わる写真のポイント ・リビングや各部屋 ・キッチン ・洗面所 ・トイレ ・浴室 |
1-1-2.部屋の写真が暗く写っている場合は、写真を撮り直して掲載する
部屋が暗く写っている写真を広告に掲載している場合は、写真を変えましょう。
写真が暗いだけで家全体に暗いイメージを持たれてしまい、買主の物件に対する興味が薄れてしまうからです。
日当たりが悪くて暗い場合は、照明の色を工夫して明るさを意図的に足して、写真を撮ると良いでしょう。
おすすめは暖色系の照明を導入して、温かみのある空間に見せること。
温かみのある空間を演出することで、部屋を明るく、お洒落に見せることができます。
1-1-3.物件のアピールポイントが弱い場合は、アピールポイントの情報を足す
部屋の広さだけをアピールしたり、駅までの距離のみ記載しているだけなど、広告に記載している物件のアピールポイントが弱い場合は、アピールポイント情報を足すようにしましょう。
以下のような点は魅力的に感じてもらいやすいので、不動産会社にお願いして記載してもらうことをおすすめします。
▼買主が魅力を感じやすい情報
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また上記の内容だけでなく、その物件やエリアが持つ魅力などがあれば、積極的に記載をするようにしましょう。
1-1-4.広告の量が少ない可能性もある
広告の内容だけでなく、広告の量が少ない可能性もあります。
より多くの買主に物件情報を見てもらい、成約の確率はアップさせるためには、広告の量は重要です。
掲載サイトが少ない場合には、できる限り増やしてもらえるよう、不動産会社に依頼をしましょう。
またチラシの量が少ない場合には、なぜその広告量なのか、もう少し広い範囲でチラシを配布することはできないのか、不動産会社へ確認してみてください。
もし可能であれば増やしてもらえるようにしましょう。
1-2.相場より価格を下げる
価格を相場より下げることで、家が売れやすくなる可能性があります。
その理由は、物件の金額に魅力を感じて内覧に来る買主を増やすことができるからです。
一方で周辺の競合物件の価格よりも高い場合は、広告を見た段階で選択肢から外されてしまい、内覧にすら来てもらえない可能性があります。
価格を相場よりも下げる際には、以下3つのポイントに沿って、実行するようにしましょう。
▼価格を相場より下げる際の3つのポイント
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上記3つのポイントについて、以下でさらに詳しく解説します。
1-2-1.自身の家の価格が周辺の競合物件より高いのか低いのか確認する
まずは売却したい家の価格が周辺の競合物件より高いのかどうか、相場を調べることで確認をしましょう。
周辺の競合物件の売り出し価格については、不動産会社に調べてもらうことができますが、自分で調べる方法もあります。
特に相場を調べる際におすすめできるのが、成約価格を調べられるサイトをチェックすることです。
売り出し価格は、実際の成約価格よりも高めに設定されていることが多いため、実際に売買された成約価格を見たほうが、よりリアルな相場を知ることができます。
以下のサイトで不動産の成約価格を調べて、相場を把握しましょう。
サイト |
特徴 |
成約価格が掲載されている不動産取引情報提供サイト。 |
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土地、建物などの成約価格だけでなく、地価公示などもチェックできる。 |
上記のサイトで自身の家と条件が似ている物件を探し、成約価格を確認をしましょう。
似ている物件を探す際に参考になる条件は、以下の4点です。
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相場の調べ方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参考ください。
➡不動産売却では相場を知ることが重要?令和2年の相場を解説
➡土地売却の相場の調べ方!いくらで売れるか自分で調べる方法と注意点
1-2-2.周辺の競合物件の価格より金額を低く設定する
相場を調べたら、競合物件よりも低い金額でありつつ、安すぎない金額ラインを不動産会社と相談しながら設定しましょう。
1-2-3.ポータルサイトの500万円の区切りを意識して値下げを行う
不動産会社と金額を相談する際に、ポータルサイトの500万円の区切りを意識することも忘れないようにしましょう。
不動産のポータルサイトでは、物件の価格検索は500万円ごとに区切られています。
そこで価格帯が変わるように値下げをすれば、今までアプローチできていなかった買主の層にヒットさせることができるのです。
例えば3700万円で売り出していた場合、250万円値下げをして3450万円にすることによって、検索する際の価格帯が変わり、アプローチできる買主の層が変わります。
したがって値下げをする際には、ポータルサイトの500万円区切りを意識して、値下げをするようにしましょう。
1-2-4.価格を下げる際の注意点
ここまで価格を相場より下げる際のポイントを解説しましたが、1つ注意点があります。
それは、競合物件が何らかの事情で売り急いでいる場合には、相場よりもかなり低い価格で売り出している可能性があり、対抗して値下げすると損してしまうという点です。
もし売却のタイムリミットまで時間があるのであれば、一度売却をやめ、その物件が売れてから再度売り出しをすると、競合物件と比べられていつまでも売れ残ってしまうという状況を回避できます。
1-3.専任媒介契約へ変更する
一般媒介契約を不動産会社と締結していて問い合わせや内覧者数が少ない場合は、専任媒介契約へと契約変更するのも一つの手です。
一般媒介契約の場合、売主は複数の不動産会社へ仲介を依頼するという契約になっています。
依頼されている各不動産会社は、一般媒介契約で締結をすると、確実に自社で売却できる可能性はなく、営業担当者の優先順位は下がってしまいます。そして積極的な売り出しをしてくれない可能性があるのです。
専任媒介契約、もしくは専属専任媒介契約であれば、その物件を売却することで、不動産会社は確実に仲介手数料を得られます。そのため、営業担当者の中で優先順位は高くなり、積極的に売却活動を進めてもらえます。
またそれだけではなく、不動産会社はレインズへの登録や営業活動の進捗報告が必須になるので、売主は売却活動の現状を定期的に知ることができるようになります。
不動産会社の媒介契約について詳しく知りたい方は以下の記事を参考ください。
➡媒介契約とは?3種類の媒介契約の違いと選び方をわかりやすく解説
1-4.不動産会社を変更する
専任媒介契約を不動産会社と締結しているにも関わらず、問い合わせや内覧者数が少ない場合は、不動産会社を変更しましょう。
その理由は、囲い込みの可能性があるからです。
先述の通り、専任媒介契約、もしくは専属専任媒介契約は1社のみと契約を締結するため、不動産会社は優先順位を高めに設定して、売却活動を積極的に行っているはずです。
それにも関わらず問い合わせや内覧者数が少ないのは、囲い込みを行っている可能性があります。
1-4-1.囲い込みとは
そもそも囲い込みとは、「両手仲介」を狙って、売主から売却依頼を受けている物件の情報を他の不動産会社に公開しないことです。
「両手仲介」とは、売主から売却依頼を受けて、買主を他の不動産会社を経由せずに発見できた場合に、売主と買主の両方から仲介手数料をもらえることを言います。
囲い込みをされることで、他社の不動産会社から買い手がつかないので、家が売れにくくなってしまうのです。
1-4-2.囲い込みをしているかどうか確認する方法
売り出し中の物件が囲い込みをされているかどうか、確認する方法があります。
それは、他の不動産会社を通して売りに出している物件が募集中になっているかどうかを問い合わせるという方法です。
もし囲い込みをされている場合は、「すでに売却済みです」、「商談が進んでいるようです」など、先約がいるといった内容の回答が返ってきます。
ちなみに囲い込みではない場合は、「現在購入者募集中」などの回答が返ってくるでしょう。
囲い込みをしていることがわかった場合は、不動産会社を変更する決断をしましょう。
囲い込みではなかった場合は、価格が高かったり、広告に問題があったり、他の原因が考えられます。
1-4-3.どのような不動産会社へ変更するべきか
不動産会社を変更するにあたり、以下5つのポイントを参考にして、変更するようにしましょう。
上記の中でも複数の不動産会社を比較検討する際には、無料の「一括査定サービス」を利用するのがおすすめです。
売却したい物件情報を入力するだけで、複数社へ査定依頼ができてしまうため、1社1社査定依頼をする手間を省くことができます。
弊社においても、無料の「複数いっかつ査定」という一括査定サービスを行っておりますので、ぜひご活用ください。
「専任媒介契約を安心して締結できる不動産会社を選ぶ5つのポイント」について詳しく解説している、こちらの記事もぜひ参考にご覧ください。
➡専任媒介契約とは?その特徴やメリット・デメリットを徹底解説!
2.内覧準備に問題がある場合にやるべき2つの対処法
内覧には来てもらえるのに、内覧後に購入に至らない場合は、内覧準備に問題がある可能性があります。
内覧準備に問題がある場合に行うべき対処法は以下の2点です。
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それでは詳しく見ていきましょう。
2-1.ハウスクリーニングをする
内覧準備に問題がある場合、家の中の清潔感がなく、買主が購買意欲を失っている可能性があります。
そこでハウスクリーニングの実施をおすすめします。
ハウスクリーニング代を支払ってでも家をきれいにした方が、成約するまでのスピードは上げることができるのです。
ハウスクリーニングは専門業者に依頼をするのが一番確実です。
簡単に掃除しただけでは綺麗にならない汚れも、特殊な洗剤・テクニックを使用してピカピカにしてもらえます。
不用品が出た場合には回収や処分までしてもらうことが可能です。
2-1-1.ハウスクリーニングで掃除を依頼すべき場所
ハウスクリーニングで掃除を依頼すべき場所は、水回りの以下5ヵ所です。
▼ハウスクリーニングで掃除を依頼すべき場所
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水回りは清潔感を左右する場所であり、綺麗になっているかで家全体の印象は大きく変わります。
2-1-2.ハウスクリーニングの費用相場
ハウスクリーニングの水回りの費用相場は以下の通りです。
場所 |
料金 |
浴室 |
12,000円〜18.000円 |
洗面所 |
7,500円〜10,000円 |
トイレ |
6,000円〜9,000円 |
キッチン |
12,000円〜20,000円 |
換気扇(レンジフード) |
11,500円〜12,500円 |
換気扇(プロペラ) |
7,000円〜11,000円 |
実際は汚れの具合や、クリーニングをする箇所が広い場合は、上記の金額よりも高額になる可能性もあります。
2-2.ホームステージングをする
内覧前にホームステージングをしておくと、より内覧見学者からの家の印象が良くなり、購買意欲がアップします。
2-2-1.ホームステージングとは
ホームステージングとは、売り出し中の家を家具や照明、小物、観葉植物などでモデルルームのように演出することです。
日本ではまだ浸透していませんが、アメリカでは家の売却時にはホームステージングを行うのが一般的になっています。
一般社団法人日本ホームステージング協会の「ホームステージング白書2019」によると、ホームステージング後の問い合わせ数・内覧者数・内覧時間は、「大幅に増えた」、「わずかに増えた」を合わせて80%以上になってます。
さらに、ホームステージングをしてから3ヶ月以内に80%の物件が成約しているのです。
したがって、ホームステージングは家の売却において効果があると言えます。
2-2-1.ホームステージングは専門業者に依頼する
ホームステージングの実施は、専門に行っている業者に依頼しましょう。
業者に依頼すれば、より多くの購入希望者が魅力を感じるようなインテリアコーディネートを行ってくれます。
金額については、プランによって変わります。
費用相場は以下の通りです。
▼ホームステージングのプラン別相場
プラン |
プラン内容 |
相場 |
アドバイスのみ・家具の準備、設置は自身で行うプラン |
・部屋が魅力的に映るように家具の設置の仕方をアドバイスしてもらえるプラン |
5万円程度 |
リビングのホームステージング・家具をレンタルできるプラン |
・リビングをホームステージングしてもらうプラン |
15万円程度 |
リビング、ダイニング、水回りのホームステージング・家具をレンタルできるプラン |
・リビング・ダイニングや水回りのホームステージングをしてもらえるプラン |
30万円程度 |
3.売り出し方も内覧準備も問題ないのに売れない場合は、家に需要がない可能性がある
家の売り出し方も内覧準備にも問題がない場合は、家やそのエリアに需要がない可能性が考えられます。
そのような場合に家を売却するためには、以下の対処法が有効です。
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それでは詳しく見ていきましょう。
3-1.不動産会社に買取をしてもらう
家そのものに需要がないと判断できる場合は、買取をしてもらうと良いでしょう。
その理由は、物件自体に需要がなくて売れる見込みがなくても、不動産会社に買取をしてもらうことで確実に売ることができるからです。
以下のいずれかの特徴を持つ物件は購入希望者がなかなか現れず、需要がない可能性が高いと判断できます。
建物 |
特徴 |
問題点 |
マンション |
・築年数が30年以上 |
・老朽化を心配される |
戸建て |
・土地の形状が整形地でなく、変形している |
・土地を売却しようとしても変形した土地では売れづらい |
買取をしてもらう場合は、不動産会社によって買取ができる条件が異なるため、仲介を依頼している不動産会社に、売りに出している物件の買取は可能かどうか確認をするようにしましょう。
買取をしてもらうにあたって、金額については相場よりも安く売ることになることになります。
売却価格の7割程度の価格での買取となりますが、家がいつまでたっても売れない状況を考えると、買取を選択するというのは一つの手でしょう。
3-2.地元に根ざした不動産会社へ仲介を依頼する
売却物件のエリアに需要がないと判断できる場合は、売り出し中のエリアに根ざした不動産売買が得意な不動産会社に依頼をすると良いでしょう。
なぜなら地元に根ざした不動産会社は、そのエリアの特性や状況を把握しており、地主や地元の有力者との繋がりも強いため、大手よりも集客が期待できるのです。
一方大手不動産会社は、販促活動にかける資金力や集客力は強いものの、不人気エリアで家を買って住みたいという人は少ないため、大手ならではの強みを活かした集客をしても買主は現れにくい傾向があります。
需要が少ないと判断できるエリアの特徴を下記記載します。
もし下記特徴のいずれかに当てはまっている場合は、より地元に根差した不動産会社へ変更をおすすめします。
▼需要が少ないエリアの特徴
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4.家が売れない場合にすべきでないこと
ここまで家が売れない場合の原因別の対処法をご紹介しましたが、家が売れないからといって独断でするべきではないことがあります。
それは売主好みでリフォームを施してしまうことです。
売主の好みでリフォームをすると、「趣味と合わないので購入しない」と買主に判断されてしまう可能性があります。
最近では中古物件を購入してフルリフォーム・リノベーション・DIYをしたいというニーズは買主にあるものの、すでにリフォームされてしまっている物件は好みが分かれるため、売れにくくなってしまうのです。
売主好みでリフォームをするのではなく、リフォーム・リノベーション・DIYによって新しい家のように住めるという点をアピールできるよう、部屋の清潔感を保ち、劣化しているところは最低限の補修をするなどして、売り出すようにしましょう。
5.まとめ
本記事では家が売れない場合にするべき対処法を原因別にご紹介しました。
ここで改めて本記事の内容をおさらいしましょう。
◆不動産会社の売り出し方に問題がある場合
・掲載広告の内容を見直す
・相場より価格を下げる
・専任媒介契約へ変更する
・不動産会社を変更する
◆内覧準備に問題がある場合
・ハウスクリーニングをする
・ホームステージングをする
◆売り出し方も内覧準備も問題ない場合は、家に需要がない場合がある
・不動産会社に買取をしてもらう
・地元に根差した不動産会社へ仲介を依頼する
◆家が売れない場合にすべきでないことは、売主好みでリフォームをすること
本記事が不動産売却においてお役に立てれば幸いです。