家の売却相場は、現在横ばいの傾向にあります。
出典:国土交通省
上の図のように、2013年を境にしてマンションの価格はどんどん高まっていますが、家の売却相場に関連する戸建と住宅地の価格はほぼ横ばいで推移しています。
ただし、家の売却相場は地域によって異なります。また、戸建は土地や建物の状態が個々によって違うことから、同じ地域の中でも売却価格は様々なのです。
そのため、「自分の家がいくらで売れるのか」を調べることが重要になります。それが、相場に応じた適正価格で売り出し、早く高く売れることにつながるからです。
そこでこの記事では、家の売却相場を調べる4つの方法について、図を用いてわかりやすく解説します。
①類似物件の過去の取引額から調べる
②類似物件の現在の売出価格から調べる
③土地の価格から調べる
④査定価格から調べる
この記事を読めば、すぐに「自分の家がいくらで売れるのか」を調べられるようになります。
また、併せて戸建の売却価格に影響する要因と相場を調べる上での注意点もご紹介します。
家の売却を成功させるための第一歩として、ぜひ最後までお読みください。
目次
1. 家の売却相場の動向
家の売却相場は、物件の状態だけではなく社会情勢にも左右されます。そのため、まずは家の売却相場が近年どのように推移しているのかを確認しておきましょう。
結論からいうと、冒頭でお伝えしたとおり、戸建の売却価格は、最近10年間であまり変化していません。ただし、地域によって差があります。
以下は、国土交通省が発表している不動産価格指数のグラフです。
不動産価格指数とは、実際の取引価格情報を基に、物件の立地や特性による影響を除去するという統計的な操作を加えて作られたデータです。
出典:国土交通省
2010年を起点にすると、マンションの価格が右肩上がりなのに対して、戸建の価格はほぼ横ばいで推移していることがわかります。
また以下は、各地方における直近1年間の中古戸建の売却価格を表したグラフです。
参考:月例速報Market Watch (2020年10月度)不動産流通機構
東京が4500万円前後で他の地方よりも桁違いに高く、関東地方が2000万円弱、近畿地方が1700万円前後、その他の地方では1500万円前後で推移していることがわかります。
なお、沖縄は取引件数が少なく参考になるデータが得られなかったため、除外してあります。
ここで注意したいのは、上記は全体的な傾向であって、あくまでも目安だということです。戸建は個別性の高い物件であり、様々な要因によって価格が変動するため、自分の場合はどうかということをしっかりと調べる必要があるのです。
2. 家の売却相場を調べる4つの方法
家の売却相場を調べる方法には、以下の4つがあります。
①類似物件の過去の取引額から調べる |
自宅と条件の近い戸建が今までいくらで売れているのかを参考にする方法 |
②類似物件の現在の売出価格から調べる |
自宅と条件の近い戸建が今いくらで売られているのかを参考にする方法 |
③土地の価格から調べる |
自宅と条件の近い土地が今までいくらで売れているのかを参考にする方法 |
④査定価格から調べる |
不動産会社に自宅がいくらで売れそうか見積ってもらう方法 |
このうち①②③はインターネットを用いて自分で調べる方法で、④は不動産会社に依頼する方法です。
家の売却相場を把握する上で大切なのは、できるだけ多くの方法で調べることです。なぜなら、それぞれの調べ方から得られる相場は意味合いが異なり、価格に幅があるからです。
そのため、複数の価格を調べて正しい落としどころをみつける必要があるのです。
それでは、次章以降でそれぞれの方法について、具体的な手順を解説していきます。
3.【家の売却相場の調べ方①】類似物件の過去の取引額から調べる方法
1つめの相場の調べ方として、「類似物件の過去の取引額から調べる」方法をご紹介します。
類似物件の過去の取引額は、「レインズマーケットインフォメーション」で調べることができます。
「レインズマーケットインフォメーション」とは、不動産会社同士が情報共有するためのシステムである「レインズ」の個人向けサイトで、直近1年間に売買された物件の価格情報が検索できます。
全国の不動産会社が日々行っている取引の結果が反映されるため、情報量が多く、かつ最新で信頼できるのが特徴です。
それでは、具体的な手順をみていきましょう。
3-1.【STEP1】レインズマーケットインフォメーションにアクセスしエリアを選ぶ
まず、「レインズマーケットインフォメーション」にアクセスします。
戸建の〔都道府県〕と〔地域〕を選択し、〔検索する〕をクリックしましょう。
3-2.【STEP2】追加検索条件を入力する
次の画面で、選んだエリアの取引情報一覧が表示されます。
このままでは相場の範囲が広すぎるので、〔追加検索条件〕に売りたい戸建と同じ条件を入力し、〔検索する〕をクリックしましょう。
ちなみに、自宅の用途地域がわからない場合には、「用途地域マップ」で調べることができます。
また、追加検索条件の一番下にある〔軸(横軸×縦軸)〕は、下図のように「取引情報グラフを土地面積と建物面積のどちらで表示するか」ということなので、好きな方を選んで大丈夫です。
3-3.【STEP3】表示された取引情報の価格を確認する
次の画面で、追加検索条件によって絞り込まれた取引情報一覧が表示されます。
ページ下部のリスト表示のうち、〔価格〕の欄を確認しましょう。
3-4.【STEP4】過去の取引額から相場を予測する
過去の取引額のうち、売りたい戸建となるべく条件が近いものを、できるだけ多く確認しましょう。
それらの価格の平均値が、自宅の売却相場だと考えるようにしてください。
例えば上の図にある常磐線三河駅徒歩5分以内の戸建であれば、自宅と同じ土地面積・建物面積・間取り・築年・用途地域の成約情報を集めます。それらの価格が4200万円~4700万円であれば、その平均である4450万円が大体の相場だと予測できます。
4.【家の売却相場の調べ方②】類似物件の現在の売出価格から調べる方法
2つめの相場の調べ方として、「類似物件の現在の売出価格から調べる」方法をご紹介します。
類似物件の現在の売出価格は、「SUUMO」などの不動産ポータルサイトで調べることができます。
それでは、具体的な手順をみていきましょう。
4-1.【STEP1】SUUMOにアクセスしエリアを選ぶ
まず、「SUUMO」にアクセスします。
〔エリアから探す〕で売りたい戸建のあるエリアをクリックしましょう。
出典:SUUMO
次の画面で、物件の種別が表示されます。
〔買う〕の〔中古一戸建て〕をクリックしましょう。
出典:SUUMO
次に、詳細なエリアを選択する画面が表示されます。
エリアまたは沿線・駅のどちらかで、売りたい戸建のある場所を選びましょう。
出典:SUUMO
4-2.【STEP2】検索条件を入力する
次の画面で、さらに詳細なエリアである〔市区群〕・価格や周辺環境などの〔条件〕を選んでチェックを入れ、〔この条件で検索する〕をクリックしましょう。
出典:SUUMO
4-3.【STEP3】現在の売出価格から相場を予測する
次の画面で、売り出されている物件の情報が表示されます。
〔販売価格〕の欄を確認しましょう。これが、類似物件の現在の売出価格です。
そして、現在の売出価格のうち、売りたい戸建となるべく条件が近いものをできるだけ多く確認しましょう。
ここで注意したいのは、売出価格と実際に売れた価格は異なるということです。もちろん、売出価格のままで売却できることもありますが、いくらか値下げした状態で成約に至るケースの方が多いからです。
実際に、戸建の成約価格は最初に売り出したときの価格より2割程度低いという調査結果(東日本不動産流通機構)もあります。
そのため、現在の売出価格よりも少し低い金額が相場だと考えるようにしてください。
5.【家の売却相場の調べ方③】土地の価格から調べる方法
3つめの相場の調べ方として、「土地の価格から調べる」方法をご紹介します。
戸建の資産価値は築年数が経つにつれて低くなり、一般的には築20年でほぼゼロだといわれています。そのため、古い戸建を売却する場合には、土地価格だけでの取引になることがあります。
築20年以上の戸建の売却を考えている場合には、土地の相場も確認しておくといいでしょう。
土地の過去の取引額は、「土地総合情報システム」で調べることができます。
「土地総合情報システム」とは、国土交通省が運営しているサイトで、不動産の取引価格や地価に関する情報が検索できます。
それでは、具体的な手順をみていきましょう。
5-1.【STEP1】不動産取引価格情報検索にアクセスし条件を選ぶ
まず、「土地総合情報システム」にアクセスし、〔不動産取引価格情報検索〕をクリックします。
出典:国土交通省
次の画面で、〔①時期、②種類、③地域〕を選択し、〔この条件で検索〕をクリックしましょう。
5-2.【STEP2】表示された取引価格を確認する
検索条件に適合した物件のリストが表示されます。その中にある〔取引総額〕の欄を確認しましょう。
これが、実際に過去の取引で成約した金額です。
5-3.【STEP3】土地の価格から相場を予測する
過去の取引額のうち、自宅の土地となるべく条件が近いものを、できるだけ多く確認しましょう。
それらの価格の平均値が、土地の売却相場だと考えるようにしてください。
土地の相場を把握しておけば、建物の価値が認められなかった場合でも、最低は手に入りそうな金額の見当がつけられます。
土地相場の調べ方についてより詳しく知りたい方は、「土地売却の相場の調べ方!いくらで売れるか自分で調べる方法と注意点」をご覧ください。
6.【家の売却相場の調べ方④】査定価格から調べる方法
4つめの相場の調べ方として、「査定価格から調べる」方法をご紹介します。
査定価格とは、不動産の専門家に算出してもらう「売れそうな価格」のことです。
不動産会社に査定を依頼すると、ここまでご紹介したような過去の取引額や競合物件の売出価格だけではなく、戸建の個別状況や市場での需要なども考慮した上での価格が提示されます。
そのため、相場を調べる方法の中では最も正確な結果を得られる方法だといえます。
ただし、査定価格は不動産会社によってばらつきがあります。そこで大切なのは、複数の不動産会社に査定を依頼することです。
それでは、複数の不動産会社への査定依頼が簡単に行える「一括査定」から相場を調べる具体的な手順をみていきましょう。
6-1.【STEP1】不動産会社に一括査定を依頼する
まずは、不動産会社に一括査定を依頼します。
一括査定の申し込みはインターネットで簡単に行えます。また、費用は無料です。
不動産会社の訪問を受けず、提供した情報のみで査定する「机上査定」の場合は、即日から数日以内には結果を受け取ることができます。また、より正確な査定額が知りたい場合には、現地を確認した上で行う「訪問査定」を依頼することもできます。
査定の種類について詳しく知りたい方は、「不動産は査定が重要!査定方法について解説」をご覧ください。
もしすぐに査定をしたいという方は、ホームセレクトの「複数いっかつ査定」をご利用ください。電話かメールでご一報いただくだけで、複数の売却先をご提案いたします。
お客様には、複数の査定を確認した上で、一番よい条件で売れる相手を選んでいただけます。
6-2.【STEP2】査定価格から相場を予測する
査定価格を受け取ったら、それらの価格の平均値が自宅の売却相場だと考えるようにしてください。
もし、他の不動産会社に比べて大幅に高いまたは低い査定額を提示した会社があれば、その理由を確認してみましょう。納得できる説明がない場合には外れ値として扱い、それ以外の査定価格の平均値をみるようにした方が安全です。
7. 一戸建ての売却価格に影響を与える要因
戸建の売却価格は、様々な要因によって上下します。戸建の売却価格に影響を与える要因には、「建物」に関するものと「土地」に関するものがあります。
それぞれの要因について、詳しくみていきましょう。
7-1. 「建物」は、新しく管理状態がよいほど高価格
戸建の売却価格に影響する要因のうち、建物に関するものは主に以下の4つです。
- 築年数
- 劣化状態
- リフォームの有無
- 設備の機能やグレード
この中で価格に与える影響が最も大きいのは、築年数です。建物には資産価値という観点からの耐用年数が定められており、木造戸建の場合は22年となっています。そのため、以下のように資産価値は築年数が経つほどに低下し、売却価格も下がってしまうのです。
ただし、築年数が古くても建物の劣化が少なければ、その分価格の低下を抑えられます。設備の故障や雨漏り・カビなどへの対策をしっかりと講じるのがよいでしょう。
建物の管理状態に加えて、リフォームの有無も売却価格に影響します。特に、劣化や汚れが目立ちやすい水回りのリフォームをしてある場合には、相場よりも高く売れることがあります。
また、戸建で使われている設備の機能やグレードが高いと、売却価格が上がります。
7-2. 「土地」は使いやすい形状で周辺環境がよいほど高価格
戸建の売却価格に影響する要因のうち、土地に関するものは主に以下の4つです。
- 広さと形状
- 接道状態
- 利便性
- 周辺環境
土地は、適度な広さの整形地が最も活用しやすいため高価格になります。適度な広さはその地方によって異なるため、近隣の土地面積と比較して同じ程度かどうかを判断材料にするとよいでしょう。
また、土地が接している道路幅が狭い・道路に面している間口が狭い場合には、価格が下がってしまいます。建築基準法で「建物の敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない」と規定されているため、これ以下の場合は論外ですが、車の出し入れなどが不自由なく行える程度の接道状況だとよいでしょう。
その他、交通機関やスーパー・病院が近くにあるなど利便性がよいと価格が上がり、墓地や処理場といった嫌悪施設があるなど周辺環境が悪いと価格は下がります。
8. 家の売却相場を調べる上での3つの注意点
家の売却相場を調べるのはとても重要なことですが、その際には以下の点に注意する必要があります。
- 売出価格と成約価格を混同しない
- 相場は時間と共に変動することを頭に入れておく
- 自分で調べた相場はあくまでも目安と考える
それぞれの注意点について、解説していきます。
8-1. 売出価格と成約価格を混同しない
「4-3.【STEP3】現在の売出価格から相場を予測する」でもご紹介したように、成約価格は売出価格よりも低くなる場合が多くなります。
実際に、アットホーム株式会社の調査によると、自宅を売却する際に成約価格が当初の予定よりも低くなった人は過半数に上るそうです。
「売出価格=相場」と捉えてしまうと、相場を実態よりも高く見積ることになってしまうため、注意しましょう。
8-2. 相場は時間と共に変動することを頭に入れておく
「1.家の売却相場の動向」では「戸建の売却価格は最近10年間であまり変化していない」とお伝えしましたが、全く動きがないわけではなく、社会情勢や競合物件の状況によってある程度は変動しています。
そのため、一度調べた相場をいつまでも参考にしていると、現在の実態に合わなくなっている可能性があります。
相場を正しく把握するためには、最新の情報を使う必要があることを覚えてきましょう。
8-3. 自分で調べた相場はあくまでも目安と考える
最後の注意点として非常に大切なことは、自分で調べた相場はあくまでも目安だと考えることです。
自分で相場を調べることは、不動産会社による査定額の妥当性を判断することにも役立ちます。そのため、ぜひ自分で相場を調べてみてほしいと思います。
ただし、不動産会社による査定は、より詳細な情報を基にプロとしての肌感覚も加味しながら、戸建1件1件の状況を見極めることで行います。この作業を素人が同じように行うのは無理だといえます。
実際にいくらで売れるかというリアルな相場を知りたいのであれば、不動産会社に査定を依頼しましょう。
9. 効率的で正確な相場の把握には一括査定サービスを利用しましょう
繰り返しお伝えしてきたように、相場を正確に把握するためには一括査定サービスの利用が不可欠です。
類似物件の取引経験が豊富な不動産会社の査定を受ければ、実際の成約価格との差が小さいリアルな相場感をつかむことができるためです。
また、簡単な入力作業をするだけで不動産の専門家複数名から相場を教えてもらえるため、非常に効率的な方法でもあります。
一括査定サービスをご利用される際には、ぜひホームセレクトの「複数いっかつ査定」をお選びください。複数の査定結果から、あなたの家の売却にとって一番良い条件を選ぶことができます。
10. まとめ
この記事では、家の売却相場を調べる方法として、以下4つの具体的な手順を解説しました。
①類似物件の過去の取引額から調べる |
また、戸建の売却価格は、以下の要因に影響を受けるということもお伝えしました。
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さらに、家の売却相場を調べる上での3つの注意点についても解説しています。
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自分で相場を調べることは、家の売却を成功させるための最初のステップとしてとても大切なことです。しかし、家の売却相場を調べる方法のうち、最も正確で効率的なのは不動産会社の査定を受けることです。ぜひ、一括査定サービスをしましょう。