「土地査定シュミレーション」とは、売却したい土地の情報をシステムに入力すると、人工知能のAIが査定額を一瞬で算出してくれるというサービスです。
例えば、土地の査定額をシュミレーションしたい場合、
- 土地の住所(例:栃木県宇都宮市〇〇町1丁目15番地)
- 土地の面積(例:50平米)
を入力すれば、一瞬で査定額がわかってしまうのです。
とても簡単で便利なサービスですね。
しかし、「土地査定シュミレーション」は便利ではあるものの「査定額の正確さに欠ける」など、デメリットがあるのも事実です。
査定シュミレーションをしたからといって、結果通りの金額で売却できるとは限らないのです。
この記事では、
- 「土地査定のシュミレーション」とはどういうものなのか
という土地査定シュミレーションについての基本的な知識をお伝えしつつ、
- 「土地査定シュミレーション」のメリット・デメリット
- 「土地査定シュミレーション」はどんな人におすすめなのか
- おすすめの土地査定シュミレーションアプリ
- 「土地査定シュミレーション」の上手な活用方法
を徹底解説します。
本記事を読むことで、土地査定シュミレーションがどういうものか理解できるだけではなく、ご自身にとって「利用すべきツールなのかどうか」メリット・デメリットを知った上で判断できます。
ぜひ、最後までお読みください。
目次
1.「土地査定シュミレーション」とはどういうもの?
冒頭でもお伝えした通り、「土地査定シュミレーション」とは、売却したい土地の情報をシステムに入力することによって、人工知能AIが一瞬で査定額を算出するサービスです。
ただしこれだけでは、土地査定シュミレーションがどういうものかわかりませんよね。
「AIによってどのように査定額が算出されるの?」
「精度は高いの?」
「不動産会社に依頼する土地査定とどう違うの?」
と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そこで、「土地査定シュミレーション」について理解を深めるため、まずは以下の3つについて解説していきます。
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1-1.土地査定シュミレーションの仕組み
土地査定シュミレーションの仕組みは、人工知能AIに土地の取引情報を学習させておき、その情報を元にして土地の査定額を算出する、という仕組みです。
土地の査定をしたい人は売却したい土地の、「住所」「面積」を入力するだけで、AIがその地域の過去の取引情報を参照して、近しい条件の土地を探し出し、査定額を割り出してくれるのです。
もちろん、土地だけではなく、建物の査定も可能です。
AIは取引情報が多いほど精度の高い査定をすることができ、一方で取引情報が少ないと査定の精度は落ちてしまいます。
査定をするための情報量によって、査定額の精度は変わってくるのです。
土地査定シュミレーションの精度については、次の項で詳細を解説します。
1-2.土地査定シュミレーションの精度
土地査定シュミレーションの精度はというと、地域によって精度に差が出てしまうというのが実際のところです。
なぜなら、土地の取引情報が多いエリアに関しては、参照データが多くあるため精度の高い査定額の算出が可能ですが、一方で土地の取引情報が少ないエリアでは、参照データが少ないために、正確な査定額の算出ができないからです。
したがって、自分が売りたい土地のエリアについて、査定シュミレーションのサービス側が取引情報をどのくらい保有しているかわからないため、「土地査定シュミレーションの精度は高い」とは断言できないのです。
1-3.土地査定シュミレーションと従来の土地査定の違い
「土地査定シュミレーション」と不動産会社の査定サービスの違いは、以下3つあります。
- 査定者の違い
- 査定期間の違い
- 個人情報の入力有無の違い
1-3-1.査定者の違い
まずは査定者の違いです。
査定方法 |
査定者 |
土地査定シュミレーション |
AI |
従来の土地査定 |
人間(不動産業者) |
上記の表のように、査定者がAIであるか、人間であるかの違いです。
ネット上で査定を依頼するサービスも数多くありますが、それらはオンライン上で不動産業者に直接依頼できるだけで、査定は人間が行います。
それに対して土地査定シュミレーションは、オンライン上で稼働しているAIが、その場で査定をしてくれるのです。
査定者が人間であるか、AIであるかによって、査定期間に大きな差が生じます。
1-3-2.査定期間の違い
土地査定シュミレーションと従来の土地査定では、査定期間も大きく違います。
査定方法 |
期間 |
土地査定シュミレーション |
数十秒 |
従来の土地査定 |
数日 |
従来の土地査定では人間によって査定が行われるので、結果がわかるまでに数日かかります。
一方で、土地査定シュミレーションでは処理能力の速いAIによって、たった数十秒で査定結果が分かってしまいます。
今すぐに査定結果が知りたい!という人には、使えるツールですね。
1-3-3.個人情報の入力有無の違い
土地査定シュミレーションと従来の土地査定では、個人情報の入力有無についても違いがあります。
査定方法 |
個人情報入力の有無 |
土地査定シュミレーション |
ない |
従来の土地査定 |
ある |
従来の土地査定では、個人情報入力の必要がありますが、土地査定シュミレーションでは必要ありません。
この違いは、利用者にとっては大きな違いです。
後ほど詳しく解説しますが、査定のときに個人情報の入力が不要であれば、不動産会社からしつこく営業をかけられないなどのメリットもあるのです。
2.土地査定シュミレーションの3つのメリット
土地査定シュミレーションについて基本的な知識をお伝えしましたが、実際に使うかどうか検討するに当たって、そのメリットを知っておく必要があります。
土地査定シュミレーションのメリットとしては、以下3点です。
- 査定結果がスピーディにわかる
- 個人情報が不動産会社に流出しない
- 地域によっては人間より正確に査定できる場合もある
それでは詳しく解説していきます。
2-1.査定結果がスピーディにわかる
先ほど解説した通り、不動産会社に査定を依頼すると結果がわかるまで数日かかりますが、土地査定シュミレーションは数十秒で結果を出すことができます。
従来の土地査定では、人間が過去の土地取引情報を参照して査定額を算出するため、結果が分かるまで数日かかってしまうのが一般的です。
一方で、査定シュミレーションを利用すると、処理能力の速いAIが一瞬で過去の取引情報を参照して査定額を算出してしまうのです。
所要時間はたった数十秒なので、歴然の差ですね。
土地の概算価格を今すぐに知りたいという人は、土地査定シュミレーションを利用すると良いでしょう。
2-2.個人情報が不動産会社に流出しない
土地査定シュミレーションでは、個人情報の入力が不要です。
そのため、不動産会社に個人情報が流出せず、営業の電話や訪問を受けることがありません。
その一方で、不動産会社へ査定を依頼するとなると、以下のような情報を入力する必要があります。
- 土地の住所
- 土地の面積
- 売却希望時期
- 売却理由
- 名前
- 連絡先(メールアドレスや電話番号)
そのため、不動産会社からしつこい営業を受けることもあります。
中には、土地の売却をしたくても、不動産会社へ査定を依頼すると営業の電話や訪問を受けるため、なかなか踏み出せないという人もいるようです。
個人情報の入力が不要なのは、利用者にとって「査定を依頼しても営業がこない」と安心でき、精神的な負担が軽くなるため、大きなメリットでしょう。
2-3.地域によっては人間より正確に査定できる場合もある
土地査定シュミレーションは、地域によっては人間より正確に査定できる場合もあります。
というのも、土地の取引が多く、査定や仲介のニーズが高いエリアで査定シュミレーションを利用すれば、AIは人間よりも一度に多くの情報を処理できるため、正確な査定ができる可能性があるのです。
ただし、人間よりも正確な査定額が出せるのは、あくまで過去の取引情報のデータが多いエリアに限られ、取引情報の少ないエリアに関しては、正確な査定額を算出できない可能性が高いでしょう。
3.土地査定シュミレーションの2つのデメリット
土地査定シュミレーションを実際に使うかどうか検討するに当たって、メリットだけではなく、もちろんデメリットも知っておく必要があります。
土地査定シュミレーションのデメリットとしては、以下2点です。
- 査定額の正確さに欠ける
- 土地の売却時には不動産会社に査定依頼をすることになる
それでは詳しく解説していきます。
3-1.査定額の正確さに欠ける
土地査定シュミレーションは、査定額の正確さには欠けています。
その理由は、
- 土地の現在の状況を加味した金額を出せないから
- 土地購入希望者の今現在のニーズを理解した上で金額を算出できないから
です。
例えば、土地の地盤が弱くなっていたとしても、AIはその点に気がつくことはできず、査定額を減額できません。
また、過去のデータベースではニーズの高い土地であったとしても、最近になって、近くに大型ショッピングモールや魅力的な住宅街ができてしまうと、土地のニーズが下がってしまうことがあります。
しかし、AIにそのデータがなければ、査定額に反映することはできません。
つまり、あくまで過去のデータベースでしか判断ができないので、査定額の正確さに欠けてしまうのです。
もちろん、全く検討外れの査定額が出されるわけではありませんが、土地査定シュミレーションの査定額が100%正しいわけではないということを知っておきましょう。
3-2.土地の売却時には不動産会社に査定依頼をすることになる
土地査定シュミレーションをして査定額が分かっても、結局土地売却の仲介を依頼する場合には、不動産会社に査定を依頼することになります。
不動産会社は、自社で査定額を明らかにしてから販売価格を決定したいからです。
査定をしてもらわないと、仲介の契約をすることができません。
したがって、土地を売却しようと決めている人にとっては、シュミレーションで査定額を出してから、業者に査定してもらうとなると二度手間になってしまうという点で、デメリットと言えるでしょう。
しかし、一方で査定シュミレーションは全く意味がないわけではありません。
後ほど土地査定シュミレーションの活用方法で解説しますが、シュミレーションの査定額は、不動産会社の信頼度を測る上で基準値にすることができるためです。
詳細は第6章「土地査定シュミレーションの上手な活用方法」にて解説します。
4.土地査定のシュミレーションがおすすめな人
ここまで土地査定シュミレーションのメリット・デメリットをご紹介しましたが、「実際に利用するか迷ってしまっている…」という人もいるのではないでしょうか。
そこで、土地査定シュミレーションがおすすめなのはどのような人なのかをご紹介します。
当てはまる場合は、一度シュミレーションを利用してみてください。
4-1.土地の査定額を今すぐに知りたい人
まずは、土地の査定額を今すぐに知りたい人に土地査定シュミレーションはおすすめです。
先述の通り、業者に依頼する査定は結果が分かるまで数日を要しますが、土地査定シュミレーションの場合は、数十秒で結果がわかるためです。
例えば、土地を売却したいと考えているけれど仕事が忙しく、不動産会社へ査定を依頼してやりとりをしたり、営業や勧誘を受けている時間がない場合、土地査定シュミレーションを利用すれば、時間はかかりません。
本格的に土地を売りに出す前に、土地の査定額が一瞬でわかると、今後の計画も立てやすいですよね。
土地の査定額を今すぐに知りたい!という人にはおすすめと言えるでしょう。
4-2.おおよその査定額を知りたい人
次に、おおよその査定額を知りたい人も、土地査定シュミレーションはおすすめです。
土地査定シュミレーションは、デメリットでもお伝えした通り、正確に査定額を算出することはできませんが、過去のデータベースを参照して算出されているので、概算価格として参考にすることができるのです。
例えば、土地を売却するかどうか検討しているときに、査定シュミレーションによっておおよその金額を知ることで、売却するのか、土地活用をする方向にシフトするのか判断する材料にできます。
まずは自分の土地にどれくらいの価値があるのか、おおよそでいいので知りたいという人にはおすすめと言えるでしょう。
4-3.不動産会社から営業をかけられたくない人
不動産会社から営業をかけられたくない人も、土地査定シュミレーションはおすすめです。
先述の通り、不動産会社に査定を依頼すると、営業の電話やメールなどが来るようになりますが、「土地査定シュミレーション」を利用すれば、連絡先を伝える必要がないので、シンプルに査定額だけがわかり、それ以上の営業や勧誘はないためです。
本格的に土地を売ろうと動き出していないのに、業者からの営業や勧誘はうっとうしいと感じてしまうのが本音ですよね。
そのような場合に土地査定シュミレーションを利用すれば、業者からの営業や勧誘を受けずに、査定額だけを知ることができます。
5.おすすめの土地査定シュミレーションアプリ
ここまでの解説で土地査定シュミレーションを利用したいと思った人向けに、おすすめの「土地査定シュミレーションアプリ」をご紹介します。
それは、HOUSE DOの「10秒でDo!」というスマホアプリです。
土地の「住所」「面積」を入力すれば、10秒で「仲介価格」や「買取価格の市場相場」を算出することができます。
機能は以下2点です。
- 査定結果を3件まで保存できる
- 査定結果のお問い合わせボタンから、メールでHOUSE DOへ査定依頼ができるようになっている
App Store、Google Playでダウンロードが無料ででき、一瞬で査定が完了してしまうので、一度利用してみてはいかがでしょうか。
App Storeでのダウンロードはこちら
Google Playでのダウンロードはこちら
6.土地査定シュミレーションの上手な活用のコツ
土地査定シュミレーションは、査定額の正確性に欠けるというデメリットはあるものの、上手に活用すれば土地売却において、大きく役立ちます。
その上手な活用のコツは、以下2点です。
- 土地売却の計画に役立てる
- 不動産会社の信頼度が判断できる
それでは1点ずつ詳しく解説していきます。
6-1.土地売却の計画に役立てる
土地査定シュミレーションの結果は、土地の売却計画において以下2点を決めるのに役立ちます。
- そもそも土地を売るべきかどうか判断する
- 売値の目標を決めやすくなる
例えばシュミレーションの結果、思っていたよりも土地の査定額が安かった場合、売却をしないで、シェアハウス運営など「土地を活用することで収入を得よう」と判断することができます。
また、シュミレーションの結果を元に、どのくらいの価格で売ることを目指すのか、目標を立てることも可能です。
シュミレーション結果は、業者に査定を依頼する前の段階で計画を立てる際に、大いに役立つでしょう。
6-2.不動産会社の信頼度が判断できる
土地査定シュミレーションの結果は、不動産会社の信頼度を測る上でも役に立ちます。
なぜなら、シュミレーションの査定額は、AIが土地の取引データを参照して客観的に算出した金額であり、その価格を基準にすれば業者の査定額が適正な価格を算出できているか判断できるからです。
例えば、複数の業者に査定を依頼すると、結局どの業者が良いのか分からなくて困ってしまった…ということが起こり得ます。
そうした際に、シュミレーションの結果を基準にして業者の査定額がかけ離れている場合は、その業者は信頼できないと判断できます。
反対に、シュミレーション結果と業者の査定額が同じくらいであれば、その業者は適正価格を提示しており、信頼できると判断できるのです。
土地査定シュミレーションは一括査定などで複数の業者に査定を依頼した際に、併用すると役に立つツールと言えるでしょう。
7.しっかり売却につなげたい場合は一括査定がおすすめ
本記事では土地査定シュミレーションの解説をしてきましたが、「正確な査定をしてもらいたい」、「売却につながる査定をしたい」と考えている場合には、現状、「一括査定」がおすすめです。
その理由は以下の通りです。
- 土地査定シュミレーションはエリアごとの取引データ量の差で、精度に違いが出てしまう
- そもそもシュミレーション査定額がどのくらい正確なのか個人では判断できない
- 土地の査定シュミレーションができるのは、現状1社のみ
- 一方で、一括査定では売却につながる金額を複数の業者から同時に提示してもらえ、契約したい業者を比較検討して決めることができる
土地の売却を決めている人にとっては、土地査定シュミレーションで査定額を出さなくても、一括査定で直接不動産会社とやりとりができた方が、売却につながる査定ができるのです。
一括査定が気になる人はクリック
土地を売ろうかどうか迷っていて、とりあえずおおよそで良いので査定額を知りたい場合や、業者の信頼度を測るための基準としてシュミレーションの査定額を知りたいという場合は、土地査定シュミレーションを活用してみるというのもありでしょう。
8.まとめ
今回は、「土地査定シュミレーション」とはどのようなものか理解し、加えてそのメリットデメリットやおすすめの土地査定シュミレーションアプリ、上手な活用のコツまでおわかりいただけたかと思います。
もう一度、本記事のおさらいをしておきましょう。
- 「土地査定シュミレーション」とは、売却したい土地の情報をシステムに入力すると、AIが査定額を一瞬で算出してくれるサービス
- 査定結果がスピーディにわかり、個人情報が不動産会社に流出しない。そして地域によっては正確な査定も可能
- 一方で、基本的には査定額の正確さに欠け、結局土地の売却時には業者へ査定依頼が必要となる
- HOUSE DOの「10秒でDo!」という査定アプリがおすすめ
- 上手な活用のコツは、土地売却の計画に役立て、不動産会社の信頼度を判断するために活用する
- 土地の売却を確実にしたいと考えている人には一括査定がおすすめ
本記事を読んでシュミレーションを利用してみたくなった人は、今すぐにでも査定額がわかるので、ぜひ使ってみてくださいね。