不動産購入コラム
【不動産購入の流れ1】購入計画・情報収集
不動産購入で重要な最初のステップである「購入計画と情報収集」。これらを怠るとその後の物件選びや購入活動全体に支障が生じることになります。
そのため、少しでも購入活動をスムーズに行う、不動産購入で失敗を未然に防ぐには、購入計画・情報収集などの事前準備をしっかりと行うことが重要です。
この記事では、購入計画と情報収集について解説します。
目次
購入計画と情報収集は不動産購入で必須
不動産の購入を少しでもスムーズに進めるためには、少しでも早く不動産選びに取りかかることが重要と考えている人もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。
いきなり不動産選びに取りかかってもどのような不動産を選べばいいか分からないため、選ぶのに時間がかかってスケジュールに支障が生じる可能性があります。また、物件選びを誤って後悔する可能性もあるので注意が必要です。
そのため、不動産の購入を少しでもスムーズに進める、購入の失敗を未然に防ぐには、購入計画と情報収集をしっかり行うことが必須と言えるでしょう。
購入動機を明確にする
不動産の購入計画は、不動産を購入しようとしている人の購入動機によって異なります。例えば、進学や転勤などに合わせる場合はそれらのイベントを迎えるまでに購入しなければなりませんが、賃貸から持ち家に変更したい場合は特に焦って購入を進める必要はありません。
このように購入動機によって不動産の購入計画は異なるため、まずは購入動機を明確にする必要があります。主な不動産の購入動機として以下の4つが挙げられます。
不動産の代表的な購入動機 |
①進学や転勤に合わせる |
②家族構成の変化に合わせる |
③住環境の改善を希望している |
④賃貸から持ち家に変更したい |
それぞれの購入動機について詳しく見ていきましょう。
購入動機①進学や転勤に合わせる
不動産を購入すると言っても不動産の購入は人生で最も多額の資金を必要とするイベントなので、何かしらのきっかけがないと、なかなか一歩を踏み出しにくい人が多いと思います。そこで購入のきっかけとして多いのが進学や転勤です。
例えば、公立学校に進学する場合には、どこに住んでいるかで通う学校が決まります。そのため、人気の学校に通いたい場合、その校区内に居住する必要があるため、4月の進学に間に合うように不動産を購入します。
また、転勤や転職といった理由で新たに住居を確保しなくてはならなくなったことをきっかけに、勤務初日に間に合うように不動産を購入する人も。
進学や転職は逆算して購入計画を立てやすいですが、転勤の場合にはいきなり決まることが多く、時間にあまり余裕がないケースも多いので注意が必要です。
購入動機②家族構成の変化に合わせる
結婚をきっかけに、それまでに住んでいた賃貸住宅を解約し、持ち家に変更する人も多くいます。また、子供が産まれた、子供が成長して部屋が手狭になったという理由で不動産を購入する人も。
結婚や子供の出産の場合は、この日までに不動産を購入するというおおまかな予定を事前に決めておいて、そこから逆算して不動産の購入を進めます。予定に支障が生じても、必ず決めた日までに不動産を購入しなければならないわけではありません。
そのため、進学や転勤より緊急性は低いものの、時間の経過とともに不便に感じられるようになる可能性が高いので、早めに購入した方が良いと言えるでしょう。
購入動機③住環境の改善を希望している
現在の住居が駅から離れていて不便、線路沿いで電車の通過音がうるさいといった住環境に課題を抱えている人の中には、住環境の改善を求めて不動産の購入を検討する人もいます。
住環境の改善が購入動機の場合もおおまかな予定を事前に決めておき、そこから逆算して不動産の購入を進めます。予定に支障が生じても、特に問題はありません。
そのため、緊急性は低いですが、住環境に抱えている課題が原因で日常生活に支障を及ぼす場合は早めに不動産を購入した方が良いでしょう。
購入動機④賃貸から持ち家に変更したい
賃貸住宅は自由に住み替えやすい、固定資産税や都市計画税を支払わなくていいなどのメリットがあります。そのため、持ち家ではなく賃貸住宅を選ぶ人も多くいます。しかし、賃貸住宅は資産が残らないというデメリットがあるので注意が必要です。
そのため、住宅ローンを契約して月々の返済を行うことも賃貸住宅で家賃を支払うこともほとんど同じなので、「資産が残った方が良い」という結論になって持ち家に変更する人もいます。
家族構成の変化に合わせる場合や住環境の改善を希望している場合と同様、焦って購入する必要はありません。自分のタイミングで不動産を購入しても問題ありませんが、住宅ローンの契約条件が決まっているので、年齢や収入を踏まえながら逆算して進める必要があるでしょう。
希望条件を明確にする
なぜ不動産を購入するのかといった不動産の購入動機が明確になると、求めている不動産の条件が決まります。希望条件が明確だと、スムーズに不動産を選べるため、不動産の購入にかかる時間と手間を省くことが可能です。
購入する不動産の希望条件を明確にする際は、以下の4つのポイントをしっかりと押さえる必要があります。
・居住エリア
・予算
・物件の種類
・その他の条件
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
希望条件①居住エリア
居住エリアについて考える際は、以下の6つのポイントを押さえることが重要です。
・沿線や最寄駅
・最寄駅までの所要時間
・住環境
・市区町村
・会社や学校へのアクセス
・近隣施設
電車を頻繁に利用する人だと、沿線や最寄駅、最寄駅までの所要時間にこだわる必要があります。一方、住環境を重視する人だと、利便性重視なのか、子育てに適した閑静な環境を重視するのかを決めます。
このように、不動産の購入を検討している人によって居住エリアの希望条件は異なっているため、購入動機を踏まえた上で何を重視するのかを明確にすることが重要です。
希望条件②予算
予算を考える際に押さえるべきポイントは以下の6つです。
・不動産の購入総額
・リフォームの有無
・ローン金額
・自己資金額
・月々の返済額
・親からの資金援助
不動産の購入代金は、広告に掲載されている物件の金額だけではありません。不動産会社に支払う仲介手数料や印紙税や不動産取得税などの手数料や税金がかかります。場合によってはリフォーム費用もかかって購入総額が増える可能性があるので注意が必要です。
それらの総額を理解した上で、いくらローンを組めるのか、自己資金はいくら必要なのか、月々の返済や親からの資金援助などを踏まえながら購入予算を決めます。
希望条件③物件の種類
物件の種類について考える際は、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。
・戸建またはマンション
・新築または中古
・広さや間取り
・方角や日当たり
マンションは立地条件の関係上、大通り沿いや駅前といった立地の良い場所に建っている、戸建は閑静な住宅街に建っているケースが多いと言えます。新築または中古、広さや間取りなどの条件は予算によって左右されるため、予算を踏まえながら決めていきましょう。
希望条件④その他条件
その他の希望条件として、以下のようなポイントが挙げられます。
・資産価値が高い
・共用施設が充実している
・ペット飼育が可能
・駐車場がある
・バリアフリーに対応している
これらのポイントは、全ての人に当てはまっているわけではありませんが、物件を選ぶ際の重要な判断材料になります。物件を選ぶ上で譲れない条件がある場合は、この時点でしっかり明確にしておきましょう。
まとめ
不動産を購入する際は物件選びに注力すればいいと思っている人が多いかもしれません。しかし、購入計画を立てていない、情報収集ができていないと、物件選びに失敗するリスクが高くなるので注意が必要です。
この記事には、購入計画と情報収集の重要なポイントをまとめています。記事内容を確認してから購入を進めれば、スムーズに購入を進められる、失敗するリスクを少しでも抑えられるでしょう。